初体験物語

初めての出会いは14年前の卒業旅行だった。泊まったホテルがそれだった。当時は珍しく、私を含め4人が泊まったのだけどそれを試したのはたったの一人だった。彼女は高らかに「使ってみるわ!」宣言をして挑んだものの試した途端に絶叫して慌てふためいた様子で私をかなりビビらせた。
それから月日が流れる間に実家が家を建て替え、それに変わった。変わっても私は頑なにそれを拒んだ。結婚をして嫁ぎ先にはそれが無かったのでそれと無縁な生活が続いたのだけれども、先日引っ越した今の住まいにはそれがあった。
そう、「それ」とはウォシュレットのことなんです。私はウォシュレットを全く使ったことがなかったんです。昨日までは。まぁ、なんていうか、昨日自宅でトイレに入ってて魔がさしたというか、なんとなくこのボタン押したら水がピューっと出るんやろなぁと思いながら深呼吸を1回して押してみたら水が肛門にジャストミート。もうなにがなんだか分からずビックリしたと同時に凄くくすぐったいのです。何あれ。なんか大勢の小人(オッサン)が一斉に私の肛門に息を吹き掛けてるみたいでくすぐったくてくすぐったくてウヒャウヒャと暫くの間笑いが止まらなくなりました。よくあんなのみんな平気で使えるなぁ…。私が敏感過ぎなのかしら。あんなくすぐったくて悶絶するくらいなら使わないでおこうと心に誓うのであった。