ホラ貝のおっさん

昨日の話なんですけれど、仕事をしておりましたら隣にあるゴミ収集業者の駐車場から「ピョビョホォォーーン!ピョビョホォォーーン!!」と聴き慣れない音が聞こえてきました。それからすぐに専務がなんとかにほえろのボスみたいにブラインドを人差し指と中指で広げて隣の様子を上からうかがうと「はーん…地鎮祭やってるみたいやな…」と格好つけて言うので、「あらやだ!あの音はホラ貝なのかしら。山伏さんがいるのか!」と思った私は仕事をほったらかして急いで窓際へ地鎮祭の様子を見に行くと、そこにはスーツ姿のメガネで白髪のゴボウみたいなおっさんが頬を大きく膨らませてホラ貝を流暢に吹いていた。

正直な話、瞬間「えっ!?」と思ってガッカリした。山伏さんとちゃうんかいってガッカリした。ま、ま、まぁええわ。ホラ貝吹いてるのがゴボウみたいなおっさんだったのは仕方がないとして、それよりも先に私は神主さんに釘付けになってしまった。なんでか知らんけど一心不乱に地面に穴を掘ってたんで、どうしたんだ神主よって思った。おまけに神棚も無いしお供えもないし。会社の2階から見てたんですけど、地鎮祭にリハーサルなんて無いよね…。なんかとてつもなくシュールな地鎮祭だった。